アデライン、100年目の恋(The Age of Adaline)

ロマンティックな大人のラブストーリー。『アデライン100年目の恋』で映画に酔ってみてはいかが?

カテゴリー恋愛
監督リー・トランド・クリーガー
脚本J・ミルズ・グッドロー
サルヴァドール・パスコウィッツ
製作会社レイクショア・エンターテインメント
シドニー・キンメル・エンターテインメント
デューン・エンターテインメント
製作国アメリカ
言語英語
公開2015年4月24日(アメリカ)
2015年10月17日(日本)
上映時間112分
製作費2500万ドル
興行収入6500万ドル(世界)
5900万円(日本)

予告動画

要約

アデライン・ボウマン(ブレイク・ライヴリー)は、1908年生まれの女性。本来であれば100歳を超えているはずの彼女だが、見た目は20代のまま。29歳のとき、アデラインは雪道で交通事故に遭い、一時は心肺停止の状態となるが稲妻が落ちたことで無事に意識が戻る。しかし、その時のショックでそれ以降容貌が変わらなくなってしまったのだ。

いくつになっても見た目がちっとも変わらないアデラインは、FBIにも不審に思われ、付きまとわれる。身の危険を感じたアデラインは、一人娘のフレミング(エレン・バースティン)と別れ、名前を変えて生活することを決意する。この時点でフレミングはすでに中年女性となっていた。

アデラインは10年ごとに名前を変えて、住む場所も転々としていた。自分の痕跡が残らないように写真も拒否し、サンフランシスコではジェニーと名前を変えて生活を送る。ある日、アデラインはエリス・ジョーンズ(ミキール・ハースマン)と出会い、彼から猛アプローチを受ける。しかし、恋をしないと決めていたアデラインはエリスにそっけなく対応した。

アデラインはサンフランシスコを離れ、娘のフレミングとともにオレゴン州で暮らそうと考えていたが、老女になったフレミングが高齢者専用住宅に移ろうとしていることを知り、ショックを受ける。

そんなアデラインの前に再びエリスが現れ、デートに誘う。歴史保存協会の理事であるエリスは貴重な本をアデラインが働く博物館に寄贈することを約束したことで、アデラインはしぶしぶ承諾する。

デートは思いのほか盛り上がった。自分を楽しませてくれようと一所懸命なエリスにアデラインは心を開く。エリスの自宅で一緒にディナーを取ったときにはエリスの父親が天文学者であることを知った。ムードが高まった二人はキスをし、一夜をともにする。

幸せ気分で帰宅したアデラインは愛犬のリースが倒れていることに気づく。愛犬の死に、ひとりぼっちに残される悲しみを実感したアデラインはエリスとも距離を置くことを決めたのだった。

そんなアデラインにフレミングは恋をしてほしいと言ったことで、アデラインはエリスにもう一度向き合う。プラネタリウムでエリスはアデラインを両親の結婚40周年パーティーに誘い、アデラインも快諾した。

パーティーに出席したアデラインはエリスの父・ウィリアム(ハリソン・フォード)と顔を合わせる。なんとウィリアムはかつてのアデラインの交際相手だったのだ。しかも、アデラインが名前を変える生活を送るアデラインが本名を明かした唯一の相手だった。「アデラインは他界した自分の母親のこと」と苦し紛れの言い訳をして何とかその場はしのぐが、アデラインの胸中は穏やかではない。

あるとき、アデラインはかつてウィリアムと行ったハイキングで負った傷跡をウィリアムに見られ、問い詰められる。これ以上ウソはつけないと悟ったアデラインは全てを打ち明ける。ウィリアムはアデラインとエリスが一緒になり、失われた人生を過ごしてほしいと望むが、アデラインはウィリアムやエリスの前から姿を消してしまうのだった…。

 

レビュー

本作は「大人のラブロマンス映画」と呼ぶのにふさわしいだろう。クラシカルな雰囲気が全編に漂っているし、プラネタリウムや博物館などデートの舞台がロマンティックだ。主演のブレイク・ライヴリーはどこかクラシカルな雰囲気が漂っていて、ラブロマンス映画のヒロインにぴったり。彼女の美貌を引き立てる金髪に憧れた人も多いのではないだろうか。

「不老不死」というありそうでなかなかなかったテーマを取り上げたところも興味深い。もし歳を取らなければ、どんな人生を送ることになるのかと考えたことがある人は決して少なくないだろう。

いつまでも若々しく、美貌を保つことのできるアデラインは確かに憧れる。アンチエイジングが流行し、女性は若い方がよいとされる風潮にあって、不老に憧れる女性が多いのは仕方がないことだ。特にアデラインは元々美人なので、いつまでたっても男性にちやほやされていて大変うらやましい。

しかし、その一方で運命に振り回されるアデラインの苦しみが、しっかりと描かれている。愛する娘とは離れ、FBIにも追われ、まるで犯罪者のように姿を隠して生きる。周りはどんどん老いて亡くなっていくのに、自分一人取り残される悲しみはいかがなものだろうか。誰とも心を打ち解けられなかったアデラインであるからこそ、エリスとの出会いは奇跡といえるだろう。

エリスはスマートでかっこいいのだが、後半のウィリアムの登場でどうしても影が薄くなってしまう印象を受けた。ウィリアムを演じたのが『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』シリーズで有名なハリソン・フォードというのだから無理もない話だろう。

すっかり歳をとってしまったハリソン・フォードだが、やはり存在感は抜群で、アデラインがかつて自分の恋人だとわかったときの動揺ぶりはとても演技とは思えなかった。

また、ネタバレになってしまうので詳しくは書けないがオチが素晴らしい。ところどころに天文学の話が出てくるが、ラストのオチへの伏線となっているので何気ない会話をしっかり覚えておくべきである。映画が終わったときには幸せな気分に包まれること請け合いだ。

デートにはぴったりの映画だが、気になるところがないわけではない。例えば、アデラインはいつの時代も男性にモテモテだが、ちょっと安直すぎる描き方ではないだろうか。
洋服にも流行があるように、美人にも時代によって流行りの顔がある。アデラインがいつの時代でも通用する美女といいたいのかもしれないが、それにしてもいつの時代もちやほやされすぎて少しリアリティに欠ける。

時代によって価値観も変わってくることを知れば、アデラインの悲しみはもっと伝わってきたに違いない。不老不死は辛いことだろうが、「アデラインは美人でモテるから、不老不死でもいいんじゃないの」という気持ちがどうしても出てくるのだ。

美男美女のラブストーリーは観客をロマンティックな気持ちにさせることができても、共感を得るのはなかなか難しいのではないのだろうか。本作を観て改めてそう感じた。

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