ピーターラビット(Peter Rabbit)

メルヘンな世界にだまされることなかれ!実写版「ピーターラビット」はガチのバトル映画

カテゴリーファンタジー
監督ウィル・グラック
脚本ロブ・ライバー
ウィル・グラック
製作ウィル・グラック
ザレー・ナルバンディアン
製作会社コロンビア映画
ソニー・ピクチャーズ・アニメーション
オリーブ・ブリッジ・エンターテインメント
アニマル・ロジック
2.0エンターテインメント
スクリーン・オーストラリア
スクリーンNSW
言語英語
公開2018年2月9日(アメリカ)
2018年3月16日(イギリス)
2018年3月22日(オーストラリア)
2018年5月18日(日本)
上映時間95分
製作国アメリカ
オーストラリア
イギリス
制作費5000万ドル
興行収入3億5100万ドル(世界)
1億1500万ドル(アメリカ)
2000万ドル(オーストラリア)
5700万ドル(イギリス)

予告動画

要約

舞台は美しい自然が広がるイギリス・湖水地方。主人公のピーターラビットはフロプシー、モプシー、カトンテールという3匹の妹と親友のベンジャミンらと仲良く暮らしていた。彼らが暮らす巣穴の近くにはジョー・マグレガー(サム・ニール)という老人が住んでいる。マグレガーはかつてピーターたちの父親を捕まえてパイにしたため、動物たちに嫌われていた。

ある日、ピーターらはマグレガーの畑の庭に忍び込んで野菜をちょうだいしようとするが、ピーターがいたずら心を起こしたために、マグレガーに捕まってしまう。絶体絶命のピンチだったが、マグレガーの隣人である画家・ビア(ローズ・バーン)によって救われる。動物たちは心優しいビアが大好きだった。

このとき、ピーターは父親の形見である青いジャケットをマグレガーの庭に置いてきてしまったため、取り返そうと再び庭に忍び込む。ピーターはドジを踏みマグレガーに捕まるが、突如マグレガーは心臓発作を起こして倒れる。救急車で運ばれたマグレガーは絶命する。マグレガーの死を知ったピーターらは大喜びしてマグレガー家でどんちゃん騒ぎをした。

一方、ロンドンの一流デパート・ハロッズのおもちゃ部門で働く青年のトーマス(ドーナル・グリーンソン)がいた。まじめで潔癖症のトーマスは昇進目前と思われていたが、他の社員に決まってしまう。耐えきれなくなったトーマスはかんしゃくを起こして店内で暴れまくり、解雇されてしまった。

マグレガーの甥であるトーマスのもとには、叔父の訃報も届いていたがほとんど会ったことがないトーマスはさして動揺しなかった。マグレガーの家を相続できると知らされたトーマスは調査のために湖水地方を訪れる。

マグレガー家では動物たちによるどんちゃん騒ぎが行われていた。トーマスが到着するとみんなは隠れるがすぐに見つかり、追い出されてしまう。潔癖症のトーマスは家を徹底的に掃除して、動物たちが中に入ってこないように工夫を凝らした。

それでもピーターとベンジャミンは諦めきれずにマグレガー家に忍び込む。トーマスはすぐに動物たちの侵入に気づくが、逃げられてしまう。腹を立てたトーマスはウサギ退治の罠を買いに街へと出かける。買い物先で偶然ビアに遭遇したトーマスは彼女と意気投合するがビアを慕い、トーマスを嫌うピーターたちは面白くない。

ピーターとトーマスのバトルはこの日から一層激化する。トーマスがビアのアトリエを訪れると、ピーターもアトリエに入ってくる。ビアの前では仲良さそうなフリをする二人だが、いなくなるとすぐに殴ったり、首を絞めたりして大喧嘩。トーマスはビアの絵を汚してしまうが、それをピーターのせいにする。怒ったビアはピーターをアトリエから追い出した。

さらにトーマスが嫌いになったピーターは、トーマスが寝ている間、家中にトラップを仕掛け、トーマスが家から出られないようにする。感電し、2階から畑に落下したトーマスの怒りは頂点に達し、ピーターたちが暮らす巣穴にダイナマイトを放り込む。翌日、ダイナマイトのスイッチを拾ったピーターがボタンを押すとダイナマイトは大爆発し、巣穴がある大木が倒れてビアのアトリエをつぶしてしまう。

ダイナマイトの爆発はトーマスのせいだと思ったビアは大激怒。落ち込んだトーマスはロンドンに戻ってしまうのだった…。

レビュー

ご存知の方も多いと思うが、「ピーターラビット」はイギリスの絵本作家であるビアトリクス・ポターによって生み出されたキャラクターだ。絵本を読んだことがなくても、日本で売られているさまざまなキャラクターグッズを目にしたことがある人も多いだろう。かわいらしく、どこか繊細なキャラクターから優しくあたたかい童話を想像した人もいるのではないだろうか。かくいう私もその内の一人である。この映画も原作の予備知識なしに見たものだから、冒頭から展開される過激な描写に面くらってしまったものだ。

まず、マグレガーがピーターの父親をパイにする描写はあまりに直接的すぎる。日本国内にもある「ピーターラビットカフェ」では「ピーターラビットのお父さん?のパイ」なるものがあるらしいが、これもかなりの衝撃だ。

また、いくら忌み嫌っている人物とは言え、マグレガーが救急車で運ばれて大喜びしている動物たちの描写もかなりシュールだ。少なくとも日本の童話であれば、どんな悪人であっても人の死を喜ぶ描写なんて絶対に入れないだろう。

トーマスとのバトルもかなり激しく、そこら辺のアクション映画よりもよほど迫力がある。トーマスがピーターにナイフを投げつけたかと思えば、ピーターは得意のキックでトーマスを蹴りつける。トーマスがピーナツバター入りの鉄線で引き付けたかと思えば、ピーターたちは野菜を投げつけまくる。お互いがお互いを殺しにかかっているのだ。これのどこが一体童話なのだろうか。いや、これまで私が童話と認識していた「教訓を含みつつマイルドに作られた話」は日本だけのもので、これもひとつの童話なのかもしれない。

童話とは少し違うが、イギリスと言えば「機関車トーマス」や「マザー・グース」を生んだ国でもある。どちらも子ども向けに作られているものだが、ブラックテイストが含まれていて、日本人には理解しがたいところもある。これがブリティッシュスタイルなのだろう。

イギリスと日本に見る童話の違いばかり考えてしまったが、CGで再現された動物たちは単純に見ていてかわいらしく、とても楽しかった。三姉妹が踊ったり、ピーターたちがちょこちょこ動き回ったり姿はとても躍動感があってとてもCGとは思えない。動物が得意でない私でも見終わった後は「ウサギが飼いたい」と思ってしまったものだ。

トーマスはイケメン、ビアは美人で、美しい湖水地方の景色に溶け込んでいて、まるで絵画を見ているような気分になれる。この景色だけでも一見の価値があるだろう。

上映時間は90分と短めで、とても見やすい映画なので大人はもちろん小学生くらいの子どもでも楽しめる作品だ。家族でまったりと映画を見るときにぜひおすすめしたい。子ども達がイギリスのブラックジョークを受け入れられるかどうかは別の話だが…。

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