ダンガル きっと、つよくなる(Dangal)

またボリウッド映画の傑作が誕生!「ダンガルきっと、強くなる」を見てスカッとしよう!

カテゴリードラマ
監督ニテーシュ・ティワーリー
脚本ニテーシュ・ティワーリー
ピユス・グプタ
シュレヤース・ジャイン
ニキール・メハロトラ
製作アーミル・カーン
キラン・ラオ
シッダルタ・ロイ・カプール
製作会社アーミル・カーン・プロダクション
UTVモーション・ピクチャーズ
ウォルト・ディズニー・カンパニー・インディア
言語ヒンディー語
ハリヤーンウィー語
公開2016年12月21日(アメリカ)
2016年12月23日(インド)
2018年4月6日(日本)
上映時間161分(オリジナル版)
140分(日本版)
製作国インド

予告動画

要約

アマチュアレスリングのインド代表であるマハヴィル・シン・フォーガット(アーミル・カーン)はインド人初の金メダルを目指していたが、生活苦を理由にあえなく引退。ダーヤ(サークシー・タンワル)と結婚したマハヴィルは生まれてくる子どもに自分の夢を託そうとするが、生まれた4人の子どもはすべて女の子だった。

自分の夢を諦めたマハヴィルだったが十数年後、長女のギータ(ザイラー・ワシーム)と次女のバビータ(スハーニー・バトナーガル)が男の子との喧嘩に勝つくらい強いことを知る。二人の格闘センスに可能性を見出したマハヴィルは、レスリングのスパルタ特訓を開始する。女の子らしい服装や一切の娯楽を禁止され、坊主頭にされたギータとバビータはマハヴィルに激しく反抗する。しかし、二人が練習でわざと負けたり、トレーニングをさぼったりしてもマハヴィルは特訓を辞めることはなかった。

ある日、友人の結婚式に参列したギータとバビータは、無理やり結婚を決められた新婦から話を聞く。「将来の道を考えてもらえている姉妹がうらやましい」と言われた二人は、心を入れ替えて練習にも真剣に取り組むようになった。

娘たちの成長を確認したマハヴィルは、地域のレスリング大会にギータを出場させる。最初は断られるが、客足が伸びると判断した主催者は出場を許可。ギータは善戦するが、あと一歩というところで負けてしまう。闘争心を刺激されたギータはより一層練習に励むようになり、勝ち星を重ねていく。続いて出場したバビータも勝利をおさめ、ギータは女子レスリングの州大会で優勝した。

州の代表として認められたギータ(ファーティマ―・サナー)は家族から離れ、国立のスポーツアカデミーに入学する。そこのコーチを務めるプラモド(ギリシュ・クルカーニ)はマハヴィルの指導を「古くさい」と評して認めず、これからは自分の方針に従うようにとギータに命令する。
女友達ができたギータは髪を伸ばしたり、ネイルをしたりして女性らしいことを覚えるようになった。久しぶりに帰郷したギータはマハヴィルに身なりを指摘されるが、マハヴィルを負かした上でバカにする態度を取った。

しかし、ギータはスランプに陥り、負けを重ねるようになる。一方、バビータ(サニヤー・マルホートラ)は試合でも勝ち続け、姉妹の立場は逆転していった。落ち込むギータにバビータはマハヴィルにアドバイスをもらったらどうだとうながす。バビータは泣きながらマハヴィルに謝った。

プラモドに隠れてマハヴィルの指示を受け、コモンウェルスゲームに向けて特訓を続けるギータ。プラモドは51Kg まで体重を落とさないと勝てないと言うが、マハヴィルは55㎏級でも勝てるとアドバイスする。ちっとも体重を落とさないギータを不審に思ったプラモドが調べてみると、マハヴィルが関わっていると判明。マハヴィルとギータは協会から呼び出されるが、マハヴィルはすべての責任は自分にあると謝罪する。ギータはおとがめなしとなったが、マハヴィルは協会への立ち入りを禁止されてしまう。それでもマハヴィルは携帯電話を使って、ギータにアドバイスをし続けた。

やがて、試合当日がやってきた。ギータはマハヴィルと決めた戦術を活かして次々と勝利し、決勝に進出する。しかし、決勝戦の会場にはマハヴィルの姿がなかった…。

レビュー

やはり最近はボリウッド映画が熱い。昨年大ヒットした「バーフバリ」シリーズだけではなく、インド映画全体が活気づいているのではないかと思う。最低でも2時間半、3時間は当たり前という上映時間でも観客を飽きさせず、ヒットしているのはすごいことなのである。

単純明快ながらも起承転結がしっかりしたストーリー、必ずといっていいほど入ってくるミュージカルシーン、美男美女の俳優など、魅力を挙げればきりがない。
今作のタイトルを知ったときには、大ヒットを記録したインド映画「きっと、うまくいく」の関連映画なのではと考えてしまったが、まったく関係がなかった。非常に評価の高い「きっと、うまくいく」だが、本作も負けずにおもしろい。

この二作に共通しているのは「インドの社会問題」を上手く提起している点だろう。「きっと、うまくいく」は学歴偏重主義のインド社会を風刺するシーンが多かったが、本作はインドに根強く残る「女性蔑視問題」に重点が置かれている。女性らしい身なりを捨て、男性に負けないくらいたくましい身体と戦闘力を身に着けたギータとバビータに憧れているインド人女性も多いだろう。これまでインドでは当たり前だった女性差別も、このような映画が作られるようになったことで、ようやく変わっていくのかもしれない。

しかし、マハヴィルの指導方針や娘に対する態度は、鑑賞者によって大きく意見が分かれるところだろう。二人の髪の毛を丸坊主にするシーンは日本だったら間違いなく虐待であるし、父親の言うことに誰も歯向かえないところからはインドの男性優位な家庭事情がうかがえる。

マハヴィルのスパルタ特訓も「娘の将来を思いやっている」と好意的にとらえている人もいるが、はっきり言って自分の夢をかなえるために娘を利用しているだけに見えなくもない。この点に違和感を覚えたら、この映画は一切楽しめないだろう。製作陣もそう考えているからこそ、スパルタ特訓を嫌がる姉妹のシーンはミュージカル仕立てにして明るくまとめたのではないだろうか。

それでも、ギータとバビータがレスリングに目覚めてからは、爽快なシーンがどんどん続くので見ていて非常に楽しい。単純明快なストーリーなので、深いことがわからなくても十分満足できるのだ。日本では吉田沙保里選手などの活躍でレスリングの知名度こそ高いが、実際にどのようなルールかわかっている人はほとんどいない。そんな人でも見ていて十分に楽しめる映画だ。親子愛や姉妹愛、さらには二人の姉妹を支える甥っ子との絆は見ていて胸が熱くなったり、ほっこりしたりする。

長い映画が苦手な人は、ギータがスポーツアカデミーで暮らし始めるシーンの前後で分けて見ることをおすすめしたい。複雑なストーリーではないので、少し時間を置いてから見てもついていけないということはないだろう。インド映画に苦手意識を感じている人も、ストレスを感じることなく見られるはずだ。

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