キングスマン: ゴールデン・サークル(Kingsman: The Golden Circle)

『キングスマン:ゴールデン・サークル』の痛快アクションは変わらず!キャストの使い方には違和感?

カテゴリースパイ
監督マシュー・ヴォーン
脚本ジェーン・ゴールドマン
マシュー・ヴォーン
製作マシュー・ヴォーン
デヴィッド・リード
アダム・ボーリング
製作会社Marv Films
Cloudy Productions
TSG Entertainment
言語英語
公開2017年9月22日(イギリス、アメリカ)
2018年1月5日(日本)
上映時間141分
製作国イギリス
アメリカ
製作費1億400万ドル
興行収入4億1000万ドル(世界)
1億ドル(アメリカ)

予告動画

要約

前作から1年後のロンドン。キングスマンのメンバーとなったゲイリー・エグジー・アンウィン(タロン・エガートン)はかつて同じ候補生だったチャーリー・ヘスケス(エドワード・ホルクラフト)に待ち伏せされ、襲われる。死亡したと思っていたチャーリーは生きていたのだ。エグジーはチャーリーの攻撃をかわして車に押し込み、走り出す。二人は車内でも乱闘し、挙句の果てに車はガードレールに激突してしまう。チャーリーは外に放り出され、車内にはチャーリーの右手の義手が残った。

翌日、エグジーがキングスマンの本部会議に出席したとき、チャーリーが声帯と右手を失ったもののまだ生きていること、そして今は世界最大の麻薬密輸組織であるゴールデン・サークルに身を置いていることを知る。ゴールデン・サークルの女ボスであるポピー・アダムス(ジュリアン・ムーア)は自分の野望を邪魔するキングスマンの存在を疎ましく思い、チャーリーの義手を使って情報を盗み出そうとしていた。

エグジーは婚約中のティルデ王女(ハンナ・アルストロム)の両親であるスウェーデン国王夫妻と会食をするが、イマイチウマが合わない。そんなときに連絡が入り、キングスマンの本部や自宅がミサイル襲撃されたことを知る。同じメンバーのロキシー・モートン(ソフィ・クックソン)らは死んでしまった。

攻撃対象から外れていたエグジーとマーリン(マーク・ストロング)は緊急指令を受け取ろうと金庫を開けると「ステイツマン」と書かれた酒瓶だけが入っていた。ラベルに書かれた「ケンタッキー産」の文字にはキングスマンのマークが使われていたことに気づいたエグジーとマーリンはケンタッキー州に向かう。

到着した二人はステイツマンの醸造所に赴き、そこが諜報組織「ステイツマン」の本部であることを知る。そこには1年前に死亡したはずのハリー・ハート(コリン・ファース)がいた。久しぶりの再会に喜ぶ二人だが、ハリーは記憶を失くしていた。

ステイツマンのリーダー・シャンパン(ジェフ・ブリッジス)から諜報組織の存在を知らされた二人にシャンパンは捜査の協力を約束する。エグジーはチャーリーの元彼女であるクララ(ポピー・デルヴィーニュ)に接触するために、ステイツマンメンバーであるウイスキー(ペドロ・パスカル)と共にフェス会場に向かう。

クララの体内に発信器を埋め込むためにエグジーはクララを抱かなければならなかったが、罪悪感を覚えたエグジーはあろうことかティルデ王女に相談してしまう。何とかクララを抱かずに発信器の埋め込みには成功するが、ティルデ王女とは音信不通になってしまった。

一方、なかなか記憶を取り戻さないハリーだったが、エグジーがハリーの愛犬と同じ犬種を見せたことで記憶が戻る。

その頃ポピーはアメリカ合衆国大統領(ブルース・グリーンウッド)に麻薬を合法化すること、さもなければ麻薬に仕込んでいた毒物で大量の人が死ぬと脅す。大統領は要求を呑むふりをして、ゴールデン・サークルと麻薬患者を一掃しようとたくらむ。

毒物の解毒剤がイタリアにあるゴールデン・サークルの研究施設にあることを知ったエグジーとハリー、ウイスキーはイタリアに向かい、研究室に乗り込む。なんとか解毒剤を手にするが、そこにはチャーリーをはじめとする追手が迫っていた…。

レビュー

2014年に日本でもヒットを記録した『キングスマン』シリーズの続編。前作は軽快なアクションとセンスに富んだイギリスジョークやセリフ、さらには個性的な音楽が魅力的だった。

今作も前作同様にキレッキレのアクションを見せてくれるのだが、見慣れているためか、どうしても前作ほどの感動は得られなかった。高級テーラーの地下にあるキングスマンの組織内部にはかなりワクワクしたものだが、慣れてしまうとやはり衝撃が薄くなる。今回キングスマンの会議の様子が描かれていたが、普通のモニターを使った会議であり、そこら辺の一般企業とほとんど変わりがないように思われた。この部分はもう少し工夫をしてほしかった。

しかし、これらは続編ということでまだ納得がいく。私がどうしても納得がいかないのが、キャストの扱いがあまりに軽いということだ。前作、非業の死を遂げたハリーが生きていたという展開は、どうしても唐突すぎる。エグジーの親代わりであり、魅力的な人物であるハリーが活躍してくれるのはうれしいが、どうしても後付け感が強い。記憶を取り戻す流れもあっさりしすぎていてやや拍子抜けだ。

そうかと思えば、ロキシーやマーリンなど前作でしっかり描かれたキャラクターがあっけなく殺されてしまってがっかりしてしまった。キングスマンを一度壊滅させたかったという制作側の考えはわかるのだが、まだ二作目であっさり殺されてしまうのはあまりにも惜しい。

しかもハリーが生き返った事例もあるので、三作目ではまたあっさり生きている設定にするのでは?という疑念も生じてくる。とにかくあまりにあっさりと人の生死設定を変えすぎなのだ。こうなると、どうしても物語にチープさが感じられてしまう。

反対に「え?まだその設定生きていたの?」と思ったのは、前作に登場したティルデ王女の存在だ。てっきり『007』シリーズのように、一回きりのヒロインかと思っていたのに、まだ設定が生きていたのはちょっとびっくりしてしまった。しかも今作では結構重要なポジションについている。「家族にも任務をひた隠しにしているスパイが、果たして一国の王女と結婚できるものだろうか?」とツッコミどころはあるのだが、恋愛はやはり映画に欠かせない要素なのだろう。

アクションシーンに爽快感はあるものの、前作で衝撃だった打ち上げ花火が上がる中のアクションシーンほどの衝撃はなかった。一番印象に残るのは、人をミンチ肉にしてしまう機械の登場だが、グロテスクすぎて本作の見どころである「スタイリッシュなアクション」からはややかけ離れている。ここはもう少しこだわってほしかった。

キャストの扱いの軽さや、前作よりも控えめなアクションシーンなど気になる点はいくつかあるが、それでもやはりスタイリッシュなシーンには目を奪われる。前作でハリーが酒場で戦うシーンをエグジーが再現しているのは、ファンにはぐっとくるところだ。まだ一作目を見ていない人は、ぜひ合わせて見ることをおすすめしたい。

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