ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(Fantastic Beasts The Crimes of Grindelwald)

コスプレ俳優の本領発揮!?『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』のジョニー・デップがかっこよすぎる

カテゴリーファンタジー
監督デヴィッド・イェーツ
脚本J・K・ローリング
製作J・K・ローリング
デヴィッド・ハイマン
スティーヴ・クローヴス
ライオネル・ウィグラム
製作会社ヘイデイ・フィルムズ
言語英語
公開2018年11月16日(イギリス、アメリカ)
2018年11月23日(日本)
上映時間134分
製作国イギリス
アメリカ
製作費2億ドル
興行収入6億4300万ドル(世界)
1億5800万ドル(北米)
45億円(日本)

要約

舞台は前作から1年後のニューヨーク。牢獄には前作で逮捕されたゲラート・グリンデンバルト(ジョニー・デップ)がいたが、ロンドンに送還されることになり、輸送馬車に乗り込む。道中でグリンデンバルトを支持する警備員・アナバシー(ケヴィン・ガスリー)は彼を開放し、残りの警備員を殺害する。グリンデンバルトはパリに渡り、魔法を使えない人間「ノーマジ」の支配を目指し、着実に支持者を集めていった。

その3カ月後、主人公のニュート・(エディ・レッドメイン)がニューヨークからロンドンに戻ってくる。今やベストセラー作家になっていたニュートは、ティナ・ゴールドスタイン(キャサリン・ウォーターストン)と再会の約束を交わしていた。渡航許可を得るために魔法省に出向いたニュートだったが、イギリス魔法省はかつてニュートがニューヨークで犯した失態をとがめ渡航を許可しなかった。

魔法省にいるニュートの兄・テセウス(カラム・ターナー)は闇祓い局に入り、クリーデンス(エズラ・ミラー)を捕まえたら渡航許可が下りるのではとアドバイスする。しかし、クリーデンスが持つ強大な魔力を目の当たりにしていたニュートは、自分にはできないといって断る。一方、より強力な力を望むグリンデンバルトもクリーデンスの行方を追っていた。

ニュートはセント・ポール大聖堂の屋上でホグワーツ魔法学校時代の恩師のアルバス・ダンブルドア(ジュード・ロウ)と再会する。グリンデンバルトの暗躍ぶりを知っていたダンブルドアは、彼を倒せるのはニュートしかいないと告げ、1枚のカードを手渡す。

ニュートが帰宅するとジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー)とクイニー(アリソン・スドル)が訪ねてきて、二人が婚約したことを知らされる。記憶を失くしているはずのジェイコブがクイニーと婚約するはずはないと考えたニュートはジェイコブにかけた魔法を解く。ジェイコブはクイニーに惚れる魔法をかけられていたのだ。

クイニーの身を案じたジェイコブが婚約を解消しようとするがクイニーは怒り、自身の姉・ティナのいるヨーロッパへ帰ってしまった。ニュートはティナ、ジェイコブはクイニーに会うため、またグリンデンバルトを追うために、二人はパリに密入国する。

パリでクリーデンスを追っていたティナとニュートはパリで奇妙なサーカスを目にする。そこでは巨大で獰猛な魔法動物のズーウーが登場するが、ニュートはこれを手なずける。ズーウーはニュートのトランクに入った。ニュートとティナの姿を目にしたクリーデンスは、サーカスの見世物である美女・ナギーニ(クローディア・キム)と共に逃げ出す。

クリーデンスの出生の秘密を知りたいと考えたニュートは兄の姿に変身して、ティナとリタ・レストレンジ(ゾーイ・クラヴィッツ)らと共にフランスの魔法省に潜入する。墓にヒントがあると突き止め、実際に行ってみるとある事実が発覚する。

墓から続く道の先では、グリンデンバルトが集会を行っていた。そこにはクイニーもいた。彼は魔法使いが人間たちから隠れなければならないルールを撤廃する必要性を解く。さらに、人間たちに世界を任せていると第二次世界大戦のような悲劇が起こると熱弁する。それを見たニュートらはグリンデンバルトの目論見を阻止しようと立ち上がった…。

レビュー

同じJ・K・ローリング原作の『ハリー・ポッター』シリーズは、回を重ねるにつれてシリアスシーンが増えていったが、本作も同じことがいえそうだ。前作の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』はさまざまな魔法動物が出てきたり、ジェイコブとクイニーの恋愛描写が多かったりとコミカルな部分が多かったが、今作になってぐっとシリアス度が増した。ラスト3作ではさらにダークな描写が増えると予想されているが、最終的な着地点が気になるところだ。

前作では、エディ・レッドメイン演じるニュートのカッコよさや、ノーマジであるジェイコブの存在感が際立っていたが、残念ながら本作では見せ場が格段に減ってしまっている。登場シーンが少ないというよりも、ベテラン俳優二人にすっかり存在感を奪われているのだ。

そのベテラン俳優というのが、グリンデンバルトを演じるジョニー・デップ、そしてダンブルドアを演じるジュード・ロウだ。知らない人はいないといっても過言ではないほど有名な二人だが、本作での存在感は突出している。出番がそこまで多いわけではないが、出るたびに強烈な印象を残していく。

ジョニー・デップは前作から出演していたが、見せ場はほとんどなかった。「なぜこの作品にわざわざジョニー・デップが出ようと思ったのだろう?」と感じてしまったほどだ。しかし、それは二作目への布石だったのだということを今になって理解できた。

最初の脱走シーンから不気味な雰囲気がビンビン出ていたが、本作のハイライトはやはりラストの演説シーンだろう。「人間に世界を任せておけない。これからは魔法使いの時代だ」と訴えるスピーチは悪役であるにも関わらず説得力満点で、魅力を感じてしまう。時代は第二次世界大戦と重なっており、世情を反映したスピーチがファンタジーの世界を超えて私たちの心に響くのだ。

正直ここまでちまちまと動いてばかりで、全く活躍の場がないニュートにがっかりしていたが、グリンデンバルトの演説シーンだけですごくいい映画に思えてくるから不思議だ。

もうひとつの見せ場はジュード・ロウが演じるダンブルドアとホグワーツ魔法学校の登場だ。『ハリー・ポッター』シリーズの舞台となっているホグワーツ魔法学校の登場は、ハリポタファンならまさに必見だろう。

若かりし頃のダンブルドア先生のかっこよさとグリンデンバルトのただならぬ関係も本作の大きな見せ場となっている。この二人の関係が今後のシリーズでどのような意味を持つのか注目していきたい。

次作以降のつなぎを考えて、グリンデンバルトやダンブルドアなど、前作でスポットが当たらなかった人物に焦点を当てたことは理解できる。しかし、やはり主要人物のニュートとジェイコブの見せ場はもう少し作ってほしかったというのが本音。安定したヒットを維持するためには、次作にはニュートの見せ場が必要なのでは?と思う。さもなければ、グリンデンバルトファンが増える一方ではないだろうか。

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