オーシャンズ8(Ocean’s Eight)

ゴージャスな女優陣の競演だけが見せ場?『オーシャンズ8』はツッコミだらけの映画!

カテゴリー犯罪
監督ゲイリー・ロス
脚本ゲイリー・ロス
製作スティーブン・ソダーバーグ
ジョージ・クルーニー
製作会社ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ
ワーナー・ブラザース
ラットパック=デューン・エンターテインメント
言語英語
公開2018年6月8日(アメリカ)
2018年8月10日(日本)
上映時間110分
製作国アメリカ
製作費7000万ドル
興行収入2億8900万ドル(世界)

予告動画

要約

かつて犯罪者グループ「オーシャンズ」を築いたダニー・オーシャンズ(ジョージ・クルーニー)の妹・デビー(サンドラ・ブロック)は5年の刑期を経て、刑務所から仮釈放された。面接官には静かに暮らすと誓ったデビーだが、刑務所を出るや否やデパートから巧みに化粧品を盗み、高級ホテルにチェックインする。

デビーは5年間の刑務所生活で大きな犯罪計画を練っていた。ニューヨークのメトロポリタン美術館で行われるファッションイベント「メッドガラ」に招待されているハリウッド女優のダフネ・クルーガー(アン・ハサウェイ)に、1億500万ドルの宝石「トゥーサン」を身に着けさせ、さらには奪う計画だ。

デビーはナイトクラブに行き、かつての仲間であったルー・ミラー(ケイト・ブランシェット)にこの犯罪計画を持ち掛ける。さらに、ハッカーのナインボール(リアーナ)やジュエリー職人のアミータ(ミンディ・カリング)、凄腕スリのコンスタンス(オークワフィナ)、ローズ・ワイルド(ヘレナ・ボナム=カーター)、そして盗品ディーラーのタミー(サラ・ポールソン)も集まって、オーシャンズ8が結成された。

トゥーサンはカルティエの地下倉庫に保管されていた。ファッションデザイナーであるローズはダフネに近づき、彼女の専属デザイナーに就く。ダフネとともに視察の名目でカルティエの倉庫を訪れたローズは眼鏡を使ってトゥーサンをスキャンする。それをもとにオーシャンズは3Dプリンターでトゥーサンのレプリカを作成した。

タミーはイベントの開催者である「Vogue」の欠員補充スタッフとして編集部に忍び込み、パーティー当日の座席表を手に入れる。まだ、ダフネの隣に座るパートナーは決まっていなかった。

それを知ったデビーは、かつての恋人であるクロード・ベッカー(リチャード・アーミティッジ)をダフネに接近させる。クロードはデビーの元恋人だけではなく、デビーを刑務所に送った張本人であり、デビーは今も根に持っていた。ダフネと意気投合したクロードは、当日のエスコート役に選ばれる。警備情報のハッキングも上手くいき、準備は万全のように思われた。

パーティー当日、ダフネは予定通りトゥーサンを身に着け、クロードとともに会場に現れる。ハッキング役のナインポールを除くオーシャンズメンバーはスタッフとして会場に入り込んでいた。

ディナー会場でダフネの前に薬入りのスープが出される。それを口にしたダフネは不快感を覚えてトイレに駆け込む。コンスタンスはダフネを心配するフリをして素早くトゥーサンを外し、食器にのせて厨房に運ぶ。厨房で待ち受けていたアミータはトゥーサンをバラバラに分解し始めた。

ダフネが持っていたトゥーサンがなくなっていることに気づいた警備員は招待客を一旦退場させて捜索を開始する。全員の連携プレーでアミータは警備員に見つかることなく、トゥーサンを無事すべて分解できた。ミッションは上手く行ったように思えたが、鑑定士はすぐにトゥーサンがニセモノであることに気づくのだった…。

レビュー

本作最大の魅力は女優陣の競演と、ゴージャスなファッションやロケーションであることに間違いない。サンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイと、ハリウッド女優のゴージャス女優をよくここまで集めることができたなと感心してしまう。ここまで一流女優がそろっていると、撮影現場もなかなか大変だったのでは…とつい考えてしまうほどだ。

ジョージ・クルーニーやブラッド・ピットらが活躍していた『オーシャンズ11』などは、男性が多くハードな面が多かったが、今回はメンバーを女性に絞ったことでひたすらヴィジュアル面を重視したように思える。冒頭から現れる高級ホテルや豪華なパーティーまで、どのシーンも見てもとってもラグジュアリー。贅をつくしたまさにハリウッドらしい映画だ。

しかし、豪華すぎるキャストゆえか、どうしてもストーリーが軽く見えてしまうところがあった。まず仲間集めからしても、こんなにも都合よく仲間を集めるのは無理があるのでは?と思ってしまう。また、ダフネがトゥーサンを選ぶように仕向けたり、パートナーにクロードを選んだりするのだが、天下の一流ハリウッド女優相手に果たしてそんなにうまくいくものだろうか。

一応デビーに「刑務所で1,000回もイメージトレーニングしてきた」と言わせることで、説得力を持たせようとしているのだが、いささか強引すぎる気がしてならない。
宝石の奪い方にしても、監視カメラの死角をついたよくあるやり方で、これまでの『オーシャンズ』シリーズと比較すると目新しさは感じられなかった。

宣伝で「女性だけの犯罪」と散々強調していたのに、最後の最後には男性の力を借りたところも、個人的にはがっかり。ラストのダフネによる告白も、「ハリウッド女優がそんな子どもっぽい理由で計画に乗るか?」と、かなり白けてしまった。

ストーリーにツッコミどころ満載だったので、途中からはカメオ出演役者を見つける方に集中するようになっていた。『オーシャンズ』シリーズの歴代出演者はもとより、マリア・シャラポアやキム・カーダシアン、セリーナ・ウィリアムズなど、各界の著名人が本人出演しまくっているので、見つけることでとてもうれしくなれた。本当はマット・デイモンも出演していたようだが、諸事情からカットされてしまったのが残念だ。『オーシャンズ』シリーズのファンは、どこに誰が出てくるのか、ぜひとも探していただきたい。

犯罪映画としては取り立てて目新しいストーリーや演出はないのだが、久しぶりにハリウッドらしいゴージャス映画を見られたので、それはそれで悪くはなかった。地味な衣装に身をつつんで冴えない生活を送っていた女性たちが、自身の特技を活かすことで次第に美しさを取り戻していくシーンは爽快だ。

これまでどちらかと言えば男性ファンが多いイメージのあった『オーシャンズ』シリーズだが、今作で女性ファンが増えれば、ますますオーシャンズシリーズの人気と知名度が上がっていくのではないだろうか。そういう意味では本作を制作した意味はあったのかもしれない。

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