ライフ・オブ・ザ・パーティー(Life of the Party)

ハジけたおばさんに元気をもらえる「ライフ・オブ・ザ・パーティ」!やや滑り気味のギャグが気になる

カテゴリーコメディ
監督ベン・ファルコーン
脚本ベン・ファルコーン
製作ベン・ファルコーン
メリッサ・マッカーシー
クリス・ヘンチー
製作会社ニュー・ライン・シネマ
オン・ザ・デイ・プロダクションズ
言語英語
公開2018年5月11日(アメリカ)
日本:劇場未公開
上映時間105分
製作国アメリカ
製作費3000万ドル
興行収入5600万ドル

要約

主人公の中年女性、ディーナ・マイルズ(メリッサ・マッカーシー)はかつて大学に通っていたが、現在の夫であるダンことダニエル(マット・ウォルシュ)の子どもを身ごもったため、中退した過去があった。

ある日、娘のマディー(モリー・ゴードン)をディケーター大学まで送った帰りにディーナはダンにイタリア旅行の計画を持ちかける。しかし、いきなりダンは離婚を切り出す。ダンはマーシー・ストロング(ジュリー・ヴォーエン)という女性に恋をしているというのだ。

失意のディーナは実家に戻って両親に愚痴を吐く。父親のマイク(スティーヴン・ルート)は娘を妊娠させ、大学を中退させた過去のあるダンを以前から快く思っておらず、拳銃を持って襲撃する。しかし、銃弾はダンに当たらずに飼い犬に当たりそうになった。

友人のクリスティン・ダヴェンポート(マーヤ・ルドルフ)とテニスをしながら、ダンの愚痴をこぼしていたディーナだが、これ以上ダンに縛られて生きていきたくないと考えるようになる。23年前に取れなかった博士課程を取りたいと考えたディーナは、マディーと同じディケーター大学に入学する。両親の離婚とディーナの入学を知ったマディーはショックを受け、入学に反対するがディーナの意思は固かった。

若い学生ばかりの環境の中、ディーナは激しく浮いた存在となるが、持ち前の社交性と博識ぶりを発揮して寮生のアマンダ(アドリア・アルホナ)やデビー(ジェシー・エニス)、ヘレン(ジリアン・ジェイコブス)と仲良くなる。また、ルームメイトで広場恐怖症とうつ病に苦しむレアノア(ハイディ・ガードナー)とも親しくなった。

考古学を専攻していたディーナが講義室に入ると、かつての同級生だったウェイン・トルザック(クリス・パーネル)が教授として教鞭をふるっていた。久しぶりの再会に盛り上がる二人だが、同じ授業を受けていたジェニファー(デビー・ライアン)とトリーナ(ヤニ・スモーネ)はディーナの存在を快く思わず、彼女の服装をバカにした。

トリーナの指摘通り、あか抜けないスタイルのディーナだったが、マディーたちとクラブに通い、若い学生のジャック(ルーク・ベンワード)と知り合う中でおしゃれ心を思い出し、次第にあか抜けていく。80年代ファッションに身を包んだディーナたちはクラブで脚光を浴び、トリーナたちとはバトルを繰り返しながらも認められるようになっていく。キャンパスライフではジャックとのデートを繰り返していた。

そんな中、離婚届を押すように頼まれたディーナはクリスティンと一緒にダンのもとにいき、サインをする。レストランではマーシーと一緒にいたダンと遭遇するが、そこでジャックがマーシーの息子であることを知る。

それでも腹の虫がおさまらなかったディーナはルームメイトらとともにダンとマーシーの結婚式を襲撃し、式をめちゃくちゃにしてしまう。

結婚式に出席していたマディーは母親の行動に呆れかえり、ダンは慰謝料の支払いを打ち切ると宣告する。ダンからの慰謝料で大学に通っていたディーナは退学の危機に陥った。さらに、あがり症であるディーナは論文発表会の場でも緊張のあまり倒れてしまうのだった。
果たしてディーナは無事に卒業できるのだろうか…。

レビュー

自分もおばさんと呼ばれてもおかしくない歳になったからだろうか、この手の「おばさん、おじさんが頑張る映画」を見ると、妙にうれしくなってしまう。人生100年時代が叫ばれる高齢化社会の中で「おばさんだから」、「歳だから」といって諦めずに頑張るディーナの姿には素直に励まされる。

しかし、旦那のダンは本当にどうしようもない男性で終始見ていてイライラした。ディーナに離婚を告げるときにも「慰謝料は払うから」と特に悪びれた様子もなく、「おばさんの君に魅力を感じなくなった」とでも言いたげな表情である。新しい恋人のマーシーが美人だから、また腹が立つ。拳銃を持って殴り込みをかける父親の気持ちがよくわかるのだ。

そのせいか、最初はいくらなんでもちょっと怖いと思っていた男子大学生・ジャックとの交際にちょっと気分がよくなってしまった。マーシーの息子と付き合っていると聞いたときのダンの表情にはスカッとした。

どんどんあか抜けていくディーナを見るのは楽しいし、かつて彼女が青春時代を過ごした80年代ファッションで身を包むのも楽しかった。スクールカースト頂点のトリーナとのキャットファイトは学生映画あるあるだが、意外と激しくケンカをしているので見ていて飽きない。

おもしろいところもいくつかあるのだが、いくらかストーリーの粗さが気になるところもあった。たとえば「勉強をし直したい」という理由で再入学したはずのディーナだが、キャンパスライフでは遊びまわっている姿ばかりが目立ち、「何のために入学したの?」と思えてくる。

元々大学で博士課程を取れるほど聡明なのだから、もっと博識ぶりを見せてほしかったが、そういったシーンも特にない。あがり症をいかにして克服するのかはこの映画のひとつの肝のように思えたが、それもあっさり解決していて肩透かしを食ってしまった。

さらに致命的なのが、ところどころにはさまれるギャグや下ネタがすべっているように感じられる点だ。これは英語がわかるアメリカ人であれば、笑えるものなのだろうか。よくアメリカンジョークを理解できていない日本人の立場からすると、下品なジョークのオンパレードでやや引いてしまった。アメリカ人女性だからまだいいものの、これが大阪のおばちゃんが口にしたら…と考えるとちょっとぞっとしてしまう。

「歳を重ねることで出る美しさ」はどんな国でもあるはずだが、10代・20代の若い女性に合わせたハイテンションと下品な会話の連続に、少々うんざり。もう少し年配だからこそ出せる大人の余裕を見せて欲しかった。

1時間45分と長すぎず、軽く笑ってみる分にはいい映画だが、「何度も見返したくなる名作」とは言い難い。ひとつひとつのエピソードが弱いし、どこかで見たことのある描写の連続も気になる。それでもおばちゃんからのパワーをもらいたいときや、歳を重ねても人生は楽しめると実感したい人にはおすすめの映画だ。最近すっかり守りに入ってしまっている人も、若かりし頃の情熱を思い出せるのではないだろうか。

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