プーと大人になった僕(Christopher Robin)

プーさんを知らない人は必見!『プーと大人になった僕』で心温まる時間を

カテゴリーファンタジー
監督マーク・フォースター
脚本トム・マッカーシー
アレックス・ロス・ペリー
アリソン・シュローダー
製作ブリガム・テイラー
クリスティン・バー
製作会社ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
言語英語
公開2018年8月3日(アメリカ)
2018年9月14日(日本)
上映時間104分
製作国アメリカ
製作費7500万ドル
興行収入1億9700万ドル(世界)
24億3000万円(日本)

予告動画

要約

想像力豊かな少年・クリストファー・ロビン(オートン・オブライエン)は両親と共にイギリスの田舎・サセックスで暮らしていた。コレクション好きなクリストファーのお気に入りは、クマのぬいぐるみのプー。毎日100エーカーの森でプーやティガー、ピグレットやオウルなどの仲間と遊んでいた。

しかし、厳格な父親に育てられ、ロンドンの私立寄宿学校に入学することになったクリストファーはプーたちと別れることに。「君たちとのことは100年経っても絶対に忘れない」と約束し、森を去った。

その後、規律の厳しい寄宿舎学校での暮らしや父親の死、第二次世界大戦への出兵、イヴリン(ヘイリー・アトウェル)との出会いや結婚の中で、クリストファー(ユアン・マクレガー)は想像力を失い、いつしか普通の大人になってしまった。

ロンドンの旅行かばん会社・ウィンズロウ会社で働くクリストファーは日々激務に追われ、イヴリンや娘のマデリーン(ブロンテ・カーマイケル)と一緒に過ごす時間も作れず、次第に家族間で溝ができるようになっていた。

溝を埋めるべく、クリストファーは家族と一緒に自分の故郷へ旅行する計画を立てていたが、二代目支社長のジャイルズ・ウィンズロウ(マーク・ゲイティス)から急な仕事を押し付けられてしまう。結局クリストファーはロンドンに残ることになり、イヴリンとマデリーンはサセックスへ行ってしまった。

その頃、100エーカーの森ではピグレットやイーオウが突然姿を消してしまう。途方に暮れたプーはクリストファーに助けを求めようと魔法の扉を使ってロンドンにやってくる。おせっかいの隣人に見つからないように、茂みに隠れていたクリストファーの前にプーが現われた。

プーとの再会を喜びつつも、当時とまったく変わっていないプーの考え方に戸惑うクリストファー。プーを強制的に森に帰そうとするものの、魔法の扉が消えてしまったため仕方なく一緒に列車に乗り、故郷のサセックスに向かう。

100エーカーの森に到着したプーとクリストファーは、罠を仕掛けるズオウを恐れて隠れていたピグレットやイーオウを見つける。しかし、クリストファーが持っていたスーツケースは水浸しになってしまった。

プーたちと過ごす時間の中で失っていた気持ちを少しずつ思い出したクリストファーは、プーに自分のぞんざいな態度を詫びる。クリストファーは仕事のためにロンドンに戻るが、大切な書類が入ったスーツケースを森に忘れてしまう。プーやティガーはそれを届けるべく、ロンドンに行く決意をした。

時を同じくしてマデリーンはかつてクリストファーが使っていた部屋で、父親が描いたプーらの絵を見つける。それは自分が森で見かけた動物と一緒であると認識したマデリーンは、プーたちと一緒にロンドンに戻る。娘がいないことに気づいたイヴリンも後を追った。

ロンドンに到着したプー一行はクリストファーの会社を探してロンドンの街をさまよう。その頃ウィンズロウ社では会議が始まったが、クリストファーは書類がないことに気づく。リストラ対象になっているクリストファーはどうなってしまうのだろうか。

レビュー

「クマのプーさん」は、もはや説明不要のキャラクターである。黄色い身体に赤い服、はちみつが大好きという愛すべきキャラクター性でディズニーキャラの中でも絶大な人気を誇っている。プーさんの大ファンというわけでなくても、ひとつやふたつグッズを持っていた人も多いだろう。

しかし、「プーさんのストーリーを説明できる?」と聞かれてきちんと説明できる人はどれくらいいるのだろうか。少なくとも私は説明できなかった。「キャラクターは知っているのに、ストーリーは知らない」という人はかなり多いと考えている。

そんな人がぜひ見ておきたいのがこの作品だ。こちらはA・A・ミルンが発表した『クマのプーさん』とウォルトディズニーカンパニーの『くまのプーさん』の両方を原作としているので、プーさんの入門編としてぴったりだ。

ファミリー向け映画として子どもも理解できるようにつくられているが、意外と深いセリフが多いところがポイントだ。クリストファーが100エーカーの森でプーに教わった「何もしないことは、最高の何かにつながる」という言葉が、仕事に活きてくるラストはありがちだが、ジーンとくる。他にも「言ったことのないところへ進まなきゃ」や「どこかへ行きたいと決まっていると、どこかが来てくれる」など夢のある言葉が満載だ。

さまざまな名言が、仕事人間になってしまっていたクリストファーの心を徐々に動かすが、それは同時に映画を見ている私たちに投げかけている言葉でもある。

これらの言葉は決して押しつけがましくなく、ごく自然に出てくるので素晴らしい。「僕は難しいことはわからないから」といって、いつものほほんとしているプーを見ていると「そんなに頑張らなくていいんだ」と心が癒やされる。大人が子どもと一緒に、ソファに寝転びながら力を抜いて見れる映画だ。子どもの教育映画としてもおすすめしたい。

ユアン・マクレガーがとにかくかっこいいので字幕で見ても損はないのだが、子どもと一緒に見るときには吹き替え版もおすすめだ。クリストファーは俳優の堺雅人、プーは声優のかぬか光明が声を当てているが、ほどよく力の抜けた優しい声で、セリフが心地よく入ってくる。まだ文字をしっかり読めない子どももきっと楽しめるはずだ。

ひとつ心配する点があるとすれば、風景やキャラクターが絵本のようにきれいではないという点だ。プーは真っ黄色ではなく、なんだかくすんだイエローだし、100エーカーの森も花々が咲き乱れる美しい森というわけでもない。いかにも罠がひそんでいそうな薄暗い森で、絵本のように明るい風景を期待しているとちょっとがっかりしてしまう。

ロケ撮影をしている森はともかく、プーたちはすべてCGを駆使しているのだから、もう少しなんとかならなかったのだろうか。それとも自然の風景になじませるために、あえてこの色にしたのか気になるところだ。

気になる点はそれくらいで、ストーリー展開もキャラクターもキャストの演技もごく自然に受け入れられる。子どもの頃くまのプーさんが好きだったという人は、この映画を見てクリストファーと一緒に子どもの頃の気持ちを思い出してみてはいかが?

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