そら豆の病気、黒い場合は?そらまめ豆苗が黒い…画像も紹介

日常

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「うまいのは3日だけ」

といわれるほど鮮度が命のそら豆

 

家庭でも気軽に栽培出来るが、

いつの間にか根や茎に出来ている

黒い部分に不安を感じる人が意外と多い。

 

これは病気なのか…?

 

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そら豆の病気…そらまめ豆苗が黒い場合は?

 

 

だがこれは病気ではなく、生理障害なのだ。

 

そら豆に含まれるポリフェノールが

酸化したために起こる現象で、

切ったまま放置しておいたリンゴが茶色くなるのと同じ原理である。

 

温度上昇によるストレス、

肥料の効き過ぎ、水の与え過ぎ、

あるいは害虫など様々な原因が考えられる。

 

心当たりがあれば改善すべきだが、

このままでも基本的には問題はない。

 

が、黒い部分は傷んで弱ってしまっている部分なので

もう再生は望めないだろう。

 

チョコレートやワインに含まれていることで

有名なポリフェノール

 

ブルーベリーに含まれる「アントシアニン」

大豆に含まれる「イソフラボン」なども

ポリフェノールの一種だ。

 

呼吸する際に取り込まれた酸素の一部は活性酸素となり、

体内で必要な働きをする。

 

しかし喫煙・アルコール・ストレスなどにより

この活性酸素は増加し、

老化を早めたり様々な病気を引き起こす原因となる。

 

これを抑えてくれる抗酸化物質の一種がポリフェノールである。

過剰な活性酸素を抑制することで、

老化を防止し美肌になる効果があるとされている。

 

上記の変色はこのポリフェノールが

メラニンに変化したために起こる。

 

メラニンは髪や瞳の色を作る大切な色素だが、

肌のシミやくすみの原因ともなる。

 

そら豆は日光を好むので

日当たりや風通しが良い場所に置くようにしよう。

 

適温は15~20℃前後

25℃を超えると育ちが悪くなるので、

夏場は特に温度管理に気を配らなければならない。

 

耐寒性があるが冬場は冷風に当てないように。

春先には霜害にも注意だ。

 

さらに高温多湿の環境は病気になりやすい。

梅雨の時期は特に気をつけてやろう。

 

そら豆がかかりやすい主な病気を挙げておく(参考:AGRIs)。

 

 

1.赤色斑点病(チョコレート斑点病)

 

葉・茎・莢に赤褐色の斑点が出来る。

春先気温が上昇すると病斑が拡大し、落葉してしまう。

 

対処法:

湿度が高くなると発生しやすい。細菌が原因

 

水はけを良くし、発症した株を見つけたら抜いて

離れた場所で焼却処分。被害の拡大を防ぐ。

 

 

2.褐斑病

 

褐色で円形の斑点を生じる。

発症後の進行が早く、病斑が広がると枯死する。

放置すると他の野菜に伝染する可能性がある。

 

対処法:

こちらも高湿条件下で発生。原因はカビ

水はけがよい土壌を心掛け、株ごと抜いて処分。

薬剤による治療が望ましい。

 

 

3.立枯病

 

根や茎が腐り、葉が黄変し、

生育が衰えたり株自体が黒く干からびて枯死する。

 

対処法:

これもカビが原因

伝染するので早めに焼却処分。落ちた葉も残さない。

 

原因菌を死滅させるため太陽光や熱で消毒する。

水はけと風通しを良くする。

 

 

4.モザイク病

 

もっともかかりやすいとされる病気。

葉・茎に病斑が現れ、

モザイク状に広がっていく。株も委縮・枯死する。

 

対処法:

アブラムシが媒介したウイルスにより発生

人の手からも伝播する。

 

治療薬はないので、予防を徹底する。

感染源となるアブラムシを発見したら完全に除去すること。

 

 

5.菌核病

茎・葉に病斑が現れ白いカビが生える。進行は早い。

 

対処法:

カビが原因

感染した株は離れた場所で迅速に処分し、空気感染を防ぐ。

 

水はけを良くし、連作は避ける。

病原菌を媒介する害虫にも注意したい。

 

ハダニ、ヨトウムシなども天敵だが、

代表的なのがアブラムシだ。

 

マメ科の植物は特に狙われやすい。

これらの発生原因として、

肥料や水の与え過ぎが考えられる。

 

窒素成分の多い肥料を与え過ぎると、

葉がアミノ酸を多く合成してしまう。

アミノ酸はアブラムシの好物なのだ。

 

また、水を与え過ぎると茎や葉が弱くなってしまう。

不安だからと過度に与えず、

それぞれの植物に適した方法で育ててやろう。

 

アブラムシを発見したら、

付いている葉ごと除去しよう。対策は早めに。

 

まだ少量なら水で洗い流したり

(落とした虫はそのまま放置しない)、

粘着テープやコロコロなどに張り付けて駆除する。

 

バンカー法といって、自然界の天敵を利用する方法もある。

アブラムシの天敵はテントウムシだ。

一匹で100匹のアブラムシを捕食することもある。

 

大量発生してしまった場合は薬剤を使った方がいいが、

農薬を嫌がる方も多いだろう。

 

無農薬で除去したければ、

重曹や木酢をスプレーする方法がある。

 

良く知られている方法として、

牛乳スプレーも効果的だ。

 

アブラムシの背中にある気門(呼吸穴)を塞ぎ、

窒息させることが出来る。

 

スプレー後はしっかり乾かし(晴れた日に行うと良い)、

水で洗い流しておこう。

 

土が腐ってしまうのでやり過ぎは禁物だ。

殺虫剤を使う場合は植物由来の物を。

 

ただし長期間同じ物を使用し続けると

アブラムシが耐性を持ってしまうので、

数種類用意しておこう。

 

また近年では食用のスプラウト(発芽野菜)も販売されている。

スプラウトで一番馴染み深いのはかいわれ大根か。

豆苗やブロッコリースプラウトも人気である。

 

これは発芽直後の、

いわゆる野菜の赤ちゃんのようなもので、

生長するために必要な栄養素が凝縮されている。

 

種子・成熟したものより栄養価が高い、

と注目されており、そらまめ豆苗も

豆の状態に比べ総ポリフェノール量が約1.25倍も多い

 

一般に市販されているものはエンドウ豆の豆苗で、

そらまめ豆苗はそれよりも丈が長く芽も太く、

シャキシャキした食感が楽しめる。

 

だがポリフェノールが多く含まれる分、

ストレスや傷などで黒く変色しやすい。

鮮度が落ちても変色する。

 

そら豆同様、黒い部分を食べても問題はないが

取り除いた方がいいだろう。

 

栽培する場合は

日当たりのいい場所に置いてやり(直射日光は避ける)、

水をこまめに換えるようにする。

 

 

そら豆の画像…正常と病気の状態

 

 

そら豆は秋まいて初夏に収穫が基本。

直まきも出来るがポットで栽培すれば

生育状態がそろえられる。

 

種の時はしっかり水をやる

一週間くらいで発芽する。育ってきたら植え付け。

春先の気温上昇に伴い生育スピードも早くなる。

 

生育環境を整え、

追肥や摘心などこまめに手をかけてやると、

やがてそら豆が開花する。

 

そら豆の花。なかなか美しい。

この時期も水分を多めに。

 

正常に育ったそら豆。

莢が空に向かって育つので「空豆

 

このぷっくりした形が繭に似ているということで

「蚕豆」とも呼ばれる。

 

 

様々な病気を引き起こすアブラムシ

見つけたら早めに駆除する。

天敵のテントウムシを飼えば殺虫剤を使わずに済む。

 

開花から35~40日後

空を向いていた莢が少し下を向いてくる。

莢が膨らんで、背筋が黒く光沢を帯びてくる。

 

そうしたらいよいよ収穫である。

 

 

まとめ

 

 

収穫時期が遅れると

豆が固くなるのでタイミングを誤ってはいけない。

 

収穫後すぐに塩ゆでにしたり、

莢ごと焼いたりかき揚げサラダもいいだろう。

 

ビールのおつまみにすれば悪酔いも防げる。

そらまめ豆苗ならお浸し、スープ、炒め物…。

この鮮度は家庭菜園でこそ味わえるものなのだ。

 

そら豆は美味いだけではない。

良質なタンパク質、ビタミンB群、C、

ミネラル(特に鉄分)が含まれ、健康効果も高い

 

収穫間もない新鮮なものなら、

薄皮ごと食べても嫌な硬さはない。

 

多量の食物繊維を摂取することで

腸が整えられるし、むくみにも効果的だ。

 

 

最後に育て方のポイントを要約する。

 

・適温(15~20℃)の環境で、

・日当たりと風通しを良くしてやり、排水に注意する。

・害虫(アブラムシ)を放っておかない。

 

今回の栽培が失敗しても

その教訓を次に生かせば良いのだ。

 

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